雪崩 弱層のテスト

入門編

どうも!今日は、バックカントリーの一番のリスクである雪崩について紹介したいと思います。バックカントリーはゲレンデのように安全の管理もされてなければ怪我をしたときにパトロールが助けてくれません。救助を呼ぶことはできますがゲレンデより圧倒的に時間がかかるでしょう。バックカントリーは全て自己責任なので、安全管理も自分で勉強しなければならないと思っています。生きて帰るという責任を果たせるよう努力はすべきだと考えています。そこで今日は、バックカントリーで最も大きなリスクである雪崩の主な発生原因である弱層についてその形成メカニズムとテスト方法についてまとめたいと思います。

弱層とは

  雪はその日の気温や気候によって、やわらかい雪や硬い雪、湿っぽい雪など同じ雪でも違う性質をもった雪が降ります。また積もった雪も冷やされたり、太陽に温められ溶けたりなどその姿や性質が変わっていきます。そういった性質の違いなどから雪は層状に体積していき、押し固められた層やザラメ雪の層など違う種類の層が押し固まった状態となります。この層同士の結合が悪いと雪崩が起きてしまい、すぐに崩れてしまう層を一般に弱層と呼んでいます。層構造の形成プロセスなどもいろいろな学説があるようなのでいつかまとめてお話出来ればなと思います。

以下に弱層を形成する典型的な4つの雪の特徴やその形成のメカニズムをざっくりと紹介します。

  1. しもざらめ・こしざらめ雪系 古い雪に新しい雪が積もるが、日中に温められて夜にかけて冷え、再結晶した時にこのタイプの雪の結晶が形成されるといわれています。
  2. 表面霜 放射冷却によって霜柱のような自立しているして出来るもので、数日快晴が続くと層となって雪崩の原因となる。欧米に多く、日本では少ない。
  3. あられ 複数の雪が結合し球状になったもの。冬型の気圧配置で、発達した積乱雲などにより生み出される。弱層として残りやすいので注意が必要。
  4. 濡れざらめ 大幅な気温上昇に伴い発生する。特に新雪との相性が悪く、その場合は弱層としても寿命も長くなりやすい。

  ちなみに雪氷防災研究センターで毎日の結晶の様子が公開されていますので確認してみてください。(こうゆう情報収集に役立つサイトは結構多いので、少しづつ紹介していきながら、いつかまとめて行こうと思っています。)

弱層テスト

  これまでの天気など事前情報もバックカントリーでは需要な情報ですが、同じ山でも斜面の向きや時間によっても、雪質が変わります。つまり、同じ山でも場所によっては、一部の斜面にだけ弱層の形成が起きている可能性もあり得ます。よって実際に訪れる場所で弱層テストを行う必要があります。弱層テストとは積雪の安定性評価する方法です。youtubeに実際に弱層テストを行っている映像があったので載せておきます。実際に雪が層となって崩れていく様子もあって弱層がわかりやすいと思います。ちなみに動画のようなテスト方法をコンプレッションテストといいます。ほかにももっと深い部分の弱層を調べるディープタップテストや斜面上部をスキーでカットしていくスロープカットテストなど様々なテスト方法があるので興味があればもう少し調べてみてください。

もしも雪崩に遭遇した場合

雪崩に遭遇してしまった場合にどうすればよいか自分なりまとめてみました。足りない部分もあると思いますのでご注意ください。足りないことがあればコメントお願いします。

  • 周りの人が巻き込まれないよう知らせる。大声やホイッスルなど(ザックの胸の留め具にホイッスルがついているものがあるので)
  • エアバッグのトリガーやアバラングをくわえるなど緊急用の対策を使う。
  • 可能であれば雪崩に巻き込まれない場合へ避難する。
  • 流された場合雪の中を泳ぎ、埋もれないようにする
  • 流れの停止前後では、雪の中で呼吸ができるように、手で口の前に空間(エアポケット)を作る。
  • 雪に埋まってしまった場合、酸素を無駄にしなようにリラックスして救助を待つ

雪崩に巻き込まれた場合、死因として多いのは窒息死です。もしもの時の備えとしてエアバッグやエアバングなどは非常に有用です。お金に余裕があればこのあたりも装備できれば心強いと思います。またビーコンを身に着けていれば、仲間たち救助が来てくれるはずですので、出来る限り酸素を消費しないように落ち着くのも大切です。(ビーコンは必須です。必ず身につけましょう)

ここまでいっておいてなんですが、バックカントリーはあまり無理をせず、安全を第一に考えることが大切です。
注意するポイントや、雪崩にあったときの行動をしっかりと知り、危険を避けながら雪山を楽しむようにしましょう。

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